型枠工事の工事内容とは?必要性や一連の工事の流れなども解説

型枠工事

 

型枠工事

 

型枠工事は、コンクリートで建造物を作るときなどに欠かせない工事です。型枠がなければ、コンクリートも流せないため、クオリティも重視されます。工事内容は建物によっても違いますが、一般的な流れがあるため、覚えておくと便利です。ぜひ型枠工事の必要性を知り、より高品質に仕上げてくれる業者を選びましょう。

 

型枠の工事内容とは

型枠工事は、建設において必須ともいえる工事です。とくに、鉄筋コンクリートの躯体を作るためには型枠工事は欠かせません。昨今では型枠工事の内容も複雑化しており、技術力や知識など高度なスキルが必要とされます。

型枠工事は、簡単にいえば、成形されたコンパネにコンクリートを流し込み作られる工事です。打設や拾い出しなど手順も多くあり、プロジェクトに応じた工事内容を考える必要があります。

 

人の手が必要な理由

型枠工事には知識だけでなく経験が必要なため、一人前になるには10年かかるともいわれています。なぜ日本の型枠工事に人の手が必要かといえば、クオリティの高さが要求されるからです。機械に任せた場合、同じ型枠しか作れず、品質も劣ってしまいます。そのため、人の手で工事に臨機応変に対応して、クオリティを高める技術が求められます。

 

型枠はなぜ重要か

型枠工事は、建築物の躯体を決める重要な工事ですが、一方で仮設のものと軽く見られがちです。しかし、建築費用の40~45%を占める工事でもあり、なくてはならない工事でもあります。型枠を軽く考えると、費用ばかりがかさみ効率も悪くなるでしょう。昨今では合板型枠工法が使われることも多いですが、失敗の許されない厳しい工事でもあります。

 

型枠工事の一連の流れ

型枠工事は、工事の内容によっても多少違います。ただし、共通する内容は多く、どの工事にも必要な作業があるのも特徴です。以下に、型枠工事の一連の流れを簡単にみていきましょう。

 

図面を起こして拾い出し・枠を実際に作る

型枠工事では、まず図面を起こし、床や壁の形状の寸法を割り出す「拾い出し」が行われます。どこの部分にいくつ型枠が必要かを計算する作業です。図面ができたら、実際に型枠を作る作業に移ります。型枠加工は、桟木(角材)を専用の合板に打ち出して作る作業です。型枠の素材にはコンクリートがはがしやすいようにと、片面が塗装されているものが使われるのが一般的です。型枠加工では、現場で作るタイプと離れた場所で作るタイプがあり、基本的には使い回しで作業をします。

 

墨出し・建て込み

型枠を立てるところに目印をつけるのが墨出しと呼ばれる作業です。少しでもズレがあると、最終的には大きなズレに変化するため、ズレが一切許されない緻密な作業です。墨出しが終われば、型枠を実際に組み上げ、釘を打って固定する作業へと移ります。このときの建て込みの品質が出来栄えを左右するため、こちらも気を抜けない作業です。また、コンクリートを型に流し込む際には、型枠にも大きな負荷がかかります。

 

打設と解体で完了

型枠が完成すれば、コンクリートを型枠に流す打設作業が行われます。型枠に隙間ができないようにしっかりと流す必要があり、こちらも技術力が必要な作業です。コンクリートを流し入れる作業では、棒状のバイブレータを使い、打設したコンクリートを平均化する必要もあります。

 

型枠工事には種類がある?

標準的な型枠工事は上記の通りですが、なかには少し特殊な型枠工事もあります。以下に、代表的な例をみていきましょう。

 

システム型枠の特徴

システム型枠は、転用が可能な型枠を指します。建築物では柱や梁などは共通する部分も多いため、転用も可能となっています。共通部分の型枠をユニット化すれば、型枠も短時間で作ることが可能です。組み立ても解体も短時間で完了するので、使われることの多い型枠といえるでしょう。

 

化粧打ち放し型枠の特徴

化粧打ち放し型枠は、固めたコンクリートの上に塗装やタイルを貼るなどの作業をしないで、そのまま仕上げとなります。事前に表面に模様をつけておくことで、表面に木材や石の質感を出せるのが特徴です。型枠のつなぎ目とコンクリートの質感を利用できると人気の型枠でもあります。

 

型枠工事に使われる建築部材の種類

型枠工事で使われる建築部材には、一般的なコンクリート用の合板のほかにもさまざまな道具が必要です。たとえば、セパレーター、フォームタイ、Pコン、短管パイプなどは必須といえるでしょう。とくに型枠の肝となる合板は、耐水性があることが条件とされるため、どの合板でもよいわけではありません。

 

まとめ

型枠工事の工事内容、工事の一連の流れ、型枠工事の種類などを紹介してみました。型枠工事は、仮設の工事ではあるものの、なくてはならない工事でもあります。型枠工事は建物によっても変わりますが、一連の流れは共通しています。また、一連の流れで気を抜くことが許されない点も型枠工事の特徴です。ぜひ、型枠工事の必要性を知り、技術力の高い業者に依頼してみてください。

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