型枠工事で求められる技術とは?技術における型枠の歴史も紹介

型枠工事

 

型枠工事

 

美しい構造物を建築するためには型枠工事が欠かせません。型枠があれば、地震や台風などの自然災害に強い建物を建築できます。型枠工事では、さまざまな技術を駆使して頑丈な建物をつくるための下地を作ります。今回の記事では、型枠工事で必要となる技術や、その歴史などについてご紹介していきましょう。

 

技術における型枠工事の歴史

鉄筋コンクリートの技術は1850年にフランスで発明されました。1899年頃には日本にも技術が伝えられ、丈夫な鉄筋コンクリートの建築物を作るために型枠が使われるようになりました。ここでは、技術における型枠工事の歴史についてご紹介します。

 

明治時代~大正時代

明治時代に取り入れられていた型枠工事は木製でした。大正時代になると木製定尺パネルと呼ばれるかまち型の型枠が用いられます。木製定尺パネルの普及で鉄筋コンクリートの建築物の建設が盛んになりました。

 

昭和時代

昭和時代でも木製定尺パネルは使われ続けましたが、昭和32年頃になると強度や耐水性に優れた合板の型枠が使われ始めます。使用を開始した頃にはコンクリートの表面に不良が生じることもありましたが、改良を行ったことにより品質が向上するようになりました。

昭和42年になるとコンパネと呼ばれるコンクリート型枠用合板が使われ始めます。コンクリート型枠用合板には完成したときの見た目が美しいというメリットがあり、積極的に使用されるようになりました。

コンパネの普及は型枠大工の誕生にもつながります。以前は建物の建築と型枠工事を同じ職人が携わっていました。しかしコンパネの登場により型枠工事を専門とした職人が増えるようになったのです。

 

現代

現代では大型のパネルの使用、型枠の複合化、型枠工事のシステム化が進んでいます。以前は鉄筋コンクリートの建築物を建設するための目的で使用されていました。しかし材料の進歩によって曲線の構造物、サイロなどを使用したスリップフォーム、トンネルの建設で使用するトラベリングフォームなどでも型枠が取り入れられています。

型枠は橋の建設でも取り入れられています。道路や鉄道の運行の妨げを防ぐプレストリス橋についても、型枠工事を行っているのです。最近はコンクリート打ちっぱなしの住宅に注目が集まっています。最新のデザインの住宅では型枠を取り入れています。

 

型枠工事で必要となる技術

型枠工事ではさまざまな技術が用いられています。ここでは、現代の型枠工事で使用されている技術や職人に求められる技術について見ていきましょう。型枠工事ではさまざまなパーツを使用しており、最新の技術が取り入れられています。ここでは、5つのパーツについて詳しくご紹介します。

 

コンクリート型枠用合板

コンクリート型枠用合板はホームセンターなどでも販売されています。複数の板を接着剤で合わせており、耐久性や耐水性に優れています。

 

セパレーター

セパレーターとは型枠工事に必ず使用されるパーツのひとつで、円筒状の棒にネジ加工が施されています。両端のネジ部分にはPコーンと呼ばれるパーツを取り付けて使うのが一般的です。セパレーターは単体だけではなくジョイントなどで組み合わせて使うこともあります。型枠に穴を開けてから、差し込んで使用するのです。

 

フォームタイ

フォームタイはコンクリートの型枠を一定の間隔で保つために使用するパーツです。型枠がコンクリートで破壊されないようにしっかりと固定します。フォームタイは型枠緊結金具と呼ばれることもあります。

 

型枠工事では職人による高い技術も求められる

最近では上記で挙げたようなパーツを使用しており、スムーズな建物の建築が可能です。ただし、美しい仕上がりを目指すためには職人の高いレベルでの技術が欠かせません。

型枠工事では墨出しの作業を行います。墨出しとは工事で必要な線や形を表記させることです。職人が墨つぼを用いるため、墨出しと呼ばれています。

型枠工事では、精密な計量機器でコンクリートの床に基準線を引かなければなりません。型枠を建てるべき場所に印や線を付けるのです。

基準線を設定する際にずれがおこると、仕上がりの際に大きくずれてしまいます。仕上がりが悪くなるだけでなく、安全性にも問題が出てしまうこともあるでしょう。小さなずれを防ぐためには適切な位置に墨出しをする高い技術が必要なのです。

型枠工事の職人として一人前になるには10年 と言われています。職人として働くには精密さが重要で、垂直精度が+3mm~-3mm でなければならないのです。型枠工事では先進の技術が用いられており、機械化、省力化か進んでいます。しかし、機械化や省力化を進めすぎると同じ形の建物しか建築できません。建物のクオリティを上げるためには職人の高い技術が求められるのです。

 

まとめ

型枠工事では時代の変化と共にさまざまな技術が用いられています。以前は木枠を使用していましたが、現在ではコンパネと呼ばれるコンクリート型の型枠が使われています。一方で、美しい仕上がりにするには職人の技術が欠かせません。

「琉愛興業」では沖縄県内の型枠工事を中心に行っている会社です。丁寧、迅速、安全をモットーとしており、今までさまざまな型枠解体を行っております。型枠解体や工事をご希望の方は「琉愛興業」にお問い合わせください。

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